JIL SANDER(ジル・サンダー)人気の秘密

ブランド

近年JIL SANDER (ジル・サンダー)の評価が高まっています。一時期低迷していたブランドがどのように復活したのか?

JIL SANDER とはどのようなブランドなのか?

意外と知られていないJIL SANDERと日本の深いかかわりなど、実際にJIL SANDERとの取引をしてきた中で学んだことを交えて解説致します。

JIL SANDER(ジル・サンダー)歴史

PHOTO BY VOGUE JAPAN

JIL SANDER 歴史 創成期

・1968年にドイツ出身のジル・サンダー氏によってハンブルグで創業されたブランドです。

・ジル・サンダー氏はクレフェストスクールオブテキスタイルというテキスタイル学校にて生地を学び、その後カリフォルニア大学へ留学した後、ニューヨークにてファッションライターとして活躍しました。

・その後故郷のドイツへ戻り、ハンブルグでブティックを始めたことがブランドの始まりです。このブティックでは主にソニアリキエルなどフランス、イタリアのブランドを扱うセレクトショップであったようです。

・1973年には自らのブランドを立上げ、パリコレへ出展します。しかし、無名のデザイナーの独立系ブランドに注目は集まらず1980年にパリから撤退します。

JIL SANDER 歴史 成長期

・その後1985年にミラノで再出発し1987年のミラノコレクションで注目を浴びその後数年でトップブランドへと成長しました。

・1999年にはプラダがJIL SANDER 株の70%を取得しプラダグループとなります。アジア通貨危機などの金融不安があり、財務的に強固なバックアップが欲しかったと思われます。

JIL SANDER 歴史 混乱期

・2000年にはジル・サンダー氏がブランドの経営から退きます。これは利益追求型のプラダの経営陣営とモノ作り至上主義のジル・サンダー氏の意見の対立によって起こったと言われています。

・2001年には元パリのセレクトショップ「コレット」ディレクターであったミラン・ヴィクミロビッチがクリエイティブディレクターへ就任します。

・2003年にはミラン・ヴィクミロビッチが契約満了で退任、後任には創業者のジル・サンダー氏が就任します。

・2004年には再びジル・サンダー氏がクリエイティブディレクターを辞任。プラダCEOのパトリツィオ・ベルテッリとの経営方針の不一致があったとされています。

当方もパトリツィオ・ベルテッリとジル・サンダー氏ともにお会いしたことがありますが、ベルテッリ氏は一日中ところかまわず隣り叫んでいるタイプであり、ジル・サンダー氏は物静かでクリエイションにこだわるタイプで、全く相容れないタイプかと思います。

・2005年よりラフ・シモンズがクリエイティブディレクターに就任。

・2006年プラダよりイギリス投資会社CHANGE CAPITAL PERTNERS へ売却される。

・2008年日本のONWARD ホールディングスに買収される。

・2012年ラフ・シモンズが退任し、後任としてジル・サンダー氏がクリエイティブディレクターへ就任

・2013年再びジル・サンダー氏が退任し、元プラダのロドルフォ・パリアルンガが就任

JIL SANDER 歴史 再評価期

・2017年ロドルフォ・パリアルンガ退任し、後任に元シュープリーム、OAMCのルーク・メイヤー、元DIOR でデザインチーフをしていたルーシーメイヤー夫妻が就任する。

・2020年現在 メイヤー夫妻がクリエイティブディレクターを継続中

JIL SANDER(ジル・サンダー)ブランド特徴

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創業のジル・サンダー氏はテキスタイル学校のドイツ出身でテキスタイルも学んだ職人肌のデザイナーであり、素材やパターン、縫製技術に妥協は許さない姿勢でコレクションを作ってきた人物である。

スタイルはミニマムでシルエットの美しさにこだわったパターンメイキングが特徴である。特にシャツ、ジャケット、コートの美しいシルエットを作るために綿密なパターンを引いていると業界でも評判でありました。

また、ジル・サンダー氏は日本のもの作りへの姿勢を早くから評価していた人物であり、ウールのギャバジンやメルトンなどの生地はイタリアブランドながら日本生地で構成されていた時代が長い。

これは日本のブランドであるヨウジヤマモトの影響を強く受けていると思われ、実際パターンナーやデザイナーなどのスタッフを元ヨウジヤマモトのスタッフを積極採用して物作りをしていました。

デザイナーは変われど一貫して素材へのこだわり、パターンへのこだわりはブランドコンセプトとして受け継がれて行ったと言えます。

JIL SANDER(ジル・サンダー)現在の人気の要因

メイヤー夫妻

人気の要因は元シュープリーム、OAMCのルーク・メイヤー、元DIOR でデザインチーフをしていたルーシーメイヤー夫妻とブランドとのマッチングによるところが大きいです。

夫のルークはNYでシュープリームのデザイナーであったため、ストリートのエッセンスをブランドに注入しました。

ただ、素材はジル・サンダーのアイデンティティである丁寧に作られた日本生地である高密度のメルトン、ギャバジンなどを使用しており高級感があります。

ストリートのエッセンスとパターン、素材を差別化して丁寧なもの作りをするという唯一無二のブランドへと昇華出来ていることが成功の要因かと思います。

JIL SANDER(ジル・サンダー)人気の秘密 まとめ

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創業者であるジル・サンダー氏とブランドとの関わり、遍歴などまとめてみました。振り返ると10年以上創業から苦労を重ねて来たことが分かります。

シンプルなデザイン故に良さを理解してもらうまで時間が掛かる、また素材やパターンを追求するがために効率経営とぶつかって幾度となくクリエイティブディレクターを辞任するなど、創業者であるジル・サンダー氏もブランドが大きくなりすぎたことに対する葛藤が相当あったのではないかと思います。

長い混乱を経て、現在のメイヤー夫妻体制となり、よい形でブランドアイデンティティとデザイナーの個性が合わさった形となり、現在の評判に繋がっているかと思います。

今回はJIL SANDERに関してまとめてみました、今後も皆様の商品選定のお役に立てたらと思います。

コメント

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